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ミックス/マスタリング解説(ボーカル編)

 どうも、さぶろうです。

 今回から何回かに渡って僕のやっているミックスについてつらつらと書いていこうかなと思います。

曲はジグさん(@zig_zag_727)のレントリリー(←クリックするとサイトに飛びます)をお借りしました。ご協力本当にありがとうございました。

 僕がミックス/マスタリングした音源がこちらになります。僕なりに好きな音になるように頑張ってみましたので優しい目で見て頂ければなと思います。こちらの音源を参考にしながら解説をしていこうと思います。

 それでは早速ボーカル編...と行きたいところなのですが, 僕はミックスを始める前にいつもあることをします。

それは何でしょう?

①筋トレ

②焼肉を食べに行く

③スケッチ

 ...はい!!答えはわかりましたか?答えはもちろん①の筋トr......はい嘘ですスミマセン。③のスケッチです。

スケッチといっても絵を描くわけではありません。下の図をご覧ください。

 こんな風にして各楽器のメインとする周波数を最初にまとめておくと, 耳の感覚だけに頼らず「スネアとピアノがかぶっているしピアノの200Hzを下げよう」というような理論的なアプローチがしやすくなります。これをやり始めてからミックスのクオリティが安定してきたように感じるのでミックスで悩んでる方は一度お試しあれです。ミックスを始める前にアナライザーを見ながら各楽器を再生していって, 目立っている音域を探すのが効率的かなと思います。

 始めにお断りしておくのですが, 僕はプラグイン収集が趣味でして, おそらくみなさんがあまり持っていないプラグインを使っていることが多いです。とはいえ「機材がそもそも違うじゃん...参考にならない...」となってしまうのは非常に悲しいので, マイナーなプラグインが出てきた際にはwaves Goldに入っているプラグインならどれが代替品として使えるかも書いていこうと思います。もちろん完全に一緒とはなりませんが似たような音には仕上がると思うので参考にしていただければなと思います。

 さて, ここからはボーカル編になります。メインパートとコーラスパートがあるのですが基本的にやってることが同じなのでメインパートだけの解説となります。

音作りEQ(UAD/NEVE1073)→コンプレッサー(UAD/LA-2A)→カット用EQ(Air EQ)→ディエッサー(waves ディエッサー)という順に挿していきました。

【代替案】

V-EQ4→R-Comp→Q10→ディエッサー

 最初にNEVE1073で音作りをしていきます。この曲調にはちょっとシャリッとしたボーカルが合うのではないかと思いハイを上げてます。あとハイパスでいらない低域を削っています。

 次にコンプレッサーなのですが, 送られてきた音源に音量のバラツキがなかったので, 音量を揃えるというよりかはアタック感をだすためのコンプです。LA-2Aはアタック, レシオ, リリースが固定なので細かくはいじれませんがボーカルにかけてやるといい感じに前に出てきてくれます。おそらくアタック40ms~60ms, レシオ1:3~4, リリース30msくらいかな~と感覚的には思いますが正直わかりません。

 次に余計な周波数をEQで削っていきます。最近買ってメインEQに躍り出たAir EQなのですが, めっちゃクリアーにカットできます。これは個人的に一押しのEQです。上の表に書いてある通りボーカルは500-800Hzをメインとしていきます。500-800Hzを少しブーストし, その音域を挟むようにして400Hz, 1kHzを2dbほど削っています。この欲しい音域を挟んでカットするという方法は手軽に分離感を出せるので, ほとんどのトラックでこの作業をしています。1.4~1.8kHzはアイフォン付属イヤホンで聴くとここがやたらブーストされて聞こえて耳が痛いのでピーク取りとして削っています。

 ディエッサーは歯擦音を抑えるために挿しています。ミクは5.8kHzと11.6kHzに大体歯擦音があるのでそこに挿しておけば間違いないです。

ここからはセンドで送っている空間系のお話になります。

ディレイ(H-delay)→ルームリバーブ(True verb)→ホールリバーブ(RC48)+EQ

【代替案】

H-delay→True verb→Rverb

 正直言って空間系は何をしたら良いのかまだよくわかっていません。とても苦手です。

 ディレイタイムは基本的にテンポシンクして1/8でやりますが, 奥行きのあるちょっと神秘的な空間を作りたいときはmsモードにしていい感じの所を見つけます。バラードのときはフィードバックは18くらいでお淑やかに, ロックギターをかき鳴らすときは厚みを出すために26とかにします。

 ルームリバーブはオケとボーカルをなじませる用に使います。True verbのプリセットStudio Aしか使いません。ボーカルの輪郭が丸くなってオケから浮きにくくなります。

 ホールリバーブは残響が欲しいときに使います。ロックとかであればここがプレートリバーブに変わります。深く残響が欲しくてセンドを突っ込んでいくとだんだんとボワボワしていくのでEQを後ろに挿してハイパスをかけ, ハイをブーストします。こうすることで高音域が伸びる綺麗な残響になります。

 ほとんどの場合は同じようにやっていくのですが音量にかなりばらつきがある音源の場合は最初にアタック0.5ms, リリース5ms, レシオ1:6のコンプを入れてやったり, オートメーションを書いて書き出しなおしたりしています。

以上, ボーカル編でした。次回はドラムについて書いていこうと思います。

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