M/S処理でのEQの使い方③
シリーズラストになります。ボーカルとギターを目立たせるセッティングの紹介です。
ではボーカルを目立たせるセッティングです
(M500~600Hz, 1.3kHz, 5.8kHzを上げる)
ボーカルの低音、中音、高音の美味しい所ですね。Mを上げると同時にその付近のSを削ってやると分離感が良くなりスッキリとした印象になります。男性ボーカルと女性ボーカルで大分周波数は違うので注意です。(画像は初音ミクのもの)
(M300Hzを削る)
スネアとのかぶりを防ぐものです。ボーカルとスネアはかぶりがちなのでこの処理をすることが多いですね。
(S2kHzを削る)
これはギターと被っている時の処理です。ギターが物たりないときには省略です。
次にギターです
(S300Hzを上げる、500Hzを下げる)
ギターの低音を広げることで曲全体の空間を広げることが出来ます。ただモコモコとして詰まった感じも出やすいのでいらないところは削っていきましょう。必要なところと必要ないところの見極めがポイントです。
(2kHz, 2.8kHzを下げる)
これはM/S処理ではないんですが、ギターのピークがここにあって2mixの時に残ってることが多いです。耳が痛くなりやすいので積極的に削っていくんですが他の音にも影響するので2mixでしっかり取っておくことが必要です。
(S4kHz、8kHz~を上げる)
ギターのジャリっとした部分を広げることで曲の天井を上げられます。ギターはPanがサイドに振られていることが多いので空間を広げるには最適です。
以上でM/S処理におけるEQの使い方シリーズは終了になります。複数のセッティングを紹介してきましたが曲を聴きながら、アナライザーを見ながらどの処理が必要かを考えて組み合わせていくことが大切です。