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マスタリングに革命を起こす予感Soundtheory「Gullfoss」レビュー

 どうも、さぶろうです。このプラグイン、挿すだけで音が良くなるプラグインの究極形と言っても過言ではないのではないでしょうか。「音がこもっている」「低音の迫力が足りない」という悩みを一発で解決してくれる優れものです。

「Gullfoss」

 前から気になってはいたんですがMac版しかリリースされていなくてやきもきしていたところ、ついにWindows版がリリースされたということで即買ってしまいました。

 ちょうどマスタリング依頼が来てたので試しに使ってみたんですが

「なんじゃこりゃ!!迫力を残して音がスッキリする!!」

結構な衝撃でしたね。いやホントに。「こんなに簡単に音が良くなっていいの?何かバチ当たらない?」と不安になるレベルでした。

 ではでは使い方と特徴について説明していきましょう!!

○使い方

パラメータは5つあり、普通のEQとは全く違うものとなっています
①RECOVER・・・曲の中で目立たない音域をブーストする
 キックやスネアのアタック音やボーカルなど、曲の中でメインとして聞こえる部分以外を持ち上げてくれます。このパラメータを上げていくとピアノの響きであったりスネアの余韻であったりと、埋もれやすい部分が目立ってくるのでより曲の中で聞こえてくる音が増えてとてもリッチになっていきます。0%から200%まで設定できます。僕は30~50%くらいに調節した音が好みですね。
②TAME・・・曲の中でメインの音域をカットする
ボーカルが大きすぎたりシンバルが大きすぎたりと出過ぎている部分を抑えるのに便利です。最後に音圧を上げていく際、出過ぎたピークがあると耳に痛いのでナチュラルに抑えてくれるこの機能は凄いです。0%から200%まで設定でき、僕は10~20%くらいにしています。前述のRECOVERと併用すると、大きすぎる音を抑えて小さい音を持ち上げてくれるので曲に広がりはでるし音圧上げやすいしでめっちゃ綺麗になります。
③BIAS・・・RECOVERとTAMEの比率を決める
 +の方にいくとRECOVERの効果が大きくなり、-の方に行くとTAMEの効果が大きくなります。RECOVERとTAMEの値を決めた後の調節で使いますが、値の設定をしっかりしておけばそんなに使わないかと思います。
④BRIGHTEN・・・音の輪郭の明瞭度を上げる、下げる
この機能も中々優れものです。ただ単に高音を上げて中音をさげている感じではないですね。音の感じでいえばEQというよりコンプレッサーであったりトランジェント操作系でアタックを強くしたようなものになります。曲がもやっとしている時に使えば一気に輪郭がはっきりします。ただ、値が0の状態でもプラグイン内部で処理してくれているらしく、大きく値を変更しない方が良い結果になったりします。
⑤BOOST・・・全体の雰囲気を中音寄りにするか低音寄りにするか決めるとなると
 値を上げると低音がブーストされ、中音がカットされます。値を下げていくその逆になります。最後の雰囲気決めに使いますね。
 これらのパラメータを低音や高音に適用したくない場合はハイパス、ローパスも用意されています。中音だけに適用してもやもや感をなくすという使い方が一番曲全体の雰囲気を変えずに聞きやすくする方法かなと思ってます。(結構高音が持ち上がりがちになるので)
 といった使い方になります。やはりオートEQというだけあってピーク検知や処理を自動でしてくれるというのは非常に便利なのですが、それだけであれば正直一定の技術を持っていれば、自分でEQポイントを決めたり大きさを決めたりするのとさほど結果が変わらなくなります。
 では僕がGullfossをオススメする一番の理由とは何か。
それは、「EQ処理を1曲を通して常に最善に変化させ続けてくれる」
 というところにあります。
 マスタリングしたことがある人にとって必ず一回はぶつかるのが「この楽器がうるさいから下げたいんだけど、下げると他の楽器が巻き込まれて下がってしまうどうしよう!」という悩みです。具体的に言うとシンバルがうるさいので高音を下げるとボーカルがこもってしまう。キックが大きいので低音を下げると曲全体が軽くなってしまうなどなど。
 ミックスの段階に戻って個別に処理をするのがベストなのですが、マスタリングで依頼を受けているとそうは言ってられないのが実状です。
 今まではマルチバンドコンプを使って特定の楽器が大きくなりすぎた時だけ潰すという方法を使ってきましたし、十分良い結果は得られるのですが、マルチバンドコンプは低音域、中音域、高音域のようにおおざっぱな音域ごとにしか処理ができません。となるとこの楽器のこのポイントを抑えたいんだという細かい作業は難しくなってしまいます。
 しかしGullfossは常にEQの値やEQポイントを変化させ続けてくれる。
つまり「欲しいときには足してくれて、いらないときにはカットしてくれる」という超スーパーアシスタントなんですよ!!なにこれすごい!!
 例えばピアノとキックがぶつかりがちな曲であれば、ピアノのみの部分では低音を足してピアノの存在感と広がりを出し、キックが入ってくると低音のカットを始めて分離を良くするという、手作業でやろうとすればめっちゃ時間がかかることをいとも簡単にやりのけてくれます。
 「オートでEQを設定してくれるプラグイン」というより「オートでダイナミックEQを動かし続けてくれるスーパーアシスタント」という印象を僕は持っています。いや~これは依存してしまうなぁ。
 ということでGullfossのレビューでした!!今回はマスタリングで使った時に注目してレビューを進めてきましたが、もちろんミックスの段階でも使えます。ただCPU負荷が大きいのと個別に使うよりはまとめて処理した時の方が良い結果になるかなと思います。
 現在Windows版発売セールということで通常17700円のところが11000円でお得に買えてしまいます。Windowsの方は是非是非この機会にお買い求め下さい。それではまた!!
リンク:Soundtheory
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